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東京都 千代田区 税理士 原俊之事務所

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確定申告の義務と任意の情報(個人)

確定申告の義務・任意についての情報

1.確定申告の種類

個人の確定申告は、大きく分けると以下の3つとなります。

  1. 確定所得申告(通常の確定申告)・・・義務
  2. 確定損失申告・・・任意
  3. 還付等を受けるための申告・・・任意

2.確定所得申告 (確定申告をしなければいけない人)

 確定申告をしなければならない人は、所得金額(注)の合計額が、所得控除(基礎控除等)の合計額を超えて、その超える金額に税率をかけて計算した税金から

 配当控除、住宅ローン控除等の各種税額控除の金額を超える人です。

(注) 所得金額とは税法用語で、【税務上の利益】というイメージです。

 

 なお、これに該当しても、1ヶ所から給与を受けているサラリーマンで副業等ない場合は年末調整を行なっていれば、確定申告は必要ありません。

年末調整を行なっていても、確定所得申告が必要(義務)の人は、以下の人です。

  1. 1ヶ所の給与以外にそれ以外の種類の儲け(例えば不動産賃貸)等ある人で、その1ヶ所の給与以外の儲けの(注)所得の合計が20万円を超える人
    (注) 所得金額とは税法用語で、【税務上の利益】という様なイメージです。
  2. 2ヶ所以上から給与を受けている人で、年末調整をしていない従たる給与と、給与以外の儲けの所得の合計が20万円を超える人
  3. 同族会社の役員等で、その同族会社から、不動産賃貸料等をもらっている人
  4. 給与が年間2,000万円以上の人(この人はそもそも年末調整はできませんが、念のため)
  5. その他、災害減免法の適用等あった人など

 確定所得申告書の提出時期は翌年2月16日から3月15日までです。
なお、土曜、祝日がその日に該当する場合には、その次の平日が期限となります。

3.確定損失申告
(確定申告しなくても良いが、した方が得な人)

以下(1)~(3)の場合、

  • 損失の金額を翌年以後に繰り越すためや、
  • 損失の金額を前年に繰戻しして還付を受けるため

これらのために確定損失申告書を提出することができます(任意)。

  1. その年に (注1) 純損失の金額が生じた場合
  2. (注2) 雑損失の金額が、各種所得の金額の合計額を超える場合
  3. 前年以前に控除しきれなかった損失をさらに翌年に繰り越す場合

(注1) 純損失とは、その年の損失と益を相殺しても(相殺できないものもある)相殺しきれずに、残った損失。

この対象となる損失は、不動産所得、事業所得、譲渡所得、山林所得の損失のみに限定されます。

 

(注2) 雑損失とは、災害、盗難、横領により、住宅用家屋等に生じた損失です。
損失は、繰り越したり、前年の儲けと合算したりする方が得です。その分税金を節税できます。

なお、損失のうち、繰り越せたり、繰り戻したりできるものは限られているのでご注意下さい。

純損失の繰越は、その損失が発生した年で、白色ではなく青色申告をしていないといけません。
また、その後においても、損失を繰越すためには申告書を提出する必要があります。
 

純損失の繰戻しは、その損失が発生した年とその繰戻す年(前年等)の両方とも青色申告をしていないといけません。

確定損失申告書の提出時期も翌年2月16日から3月15日までです。
なお、土曜、祝日がその日に該当する場合には、その次の平日が期限となります。

4.還付等を受けるための申告
(確定申告しなくても良いけれど、した方が得な人)

2. 確定所得申告をしなければならない場合
3. 確定損失申告をできる場合

この2つに該当しない場合に、以下のケースでは、源泉所得税等の還付を受けるための確定申告書の提出をすることができます(任意)。

  1. 医療費が多く、医療費控除を受けることができる場合
  2. 中途退職者
  3. 住宅ローン控除を受けることができる場合
  4. 災害で住宅等に損害が発生し、雑損控除を受けることが出来る場合
  5. 申告不要の配当について、申告して、配当控除の適用を受ける場合
  6. その他

この還付等を受けるための申告は、提出期限は特に無いので(時効はあります。)、翌年1月最初から提出できます。
税務署があまり混んでない時期に申告されるとスムーズにできます。

 

また、
 

2. 確定所得申告をしなければならない場合
3. 確定損失申告をできる場合

これらと異なり、提出期限が無いので、今回の分のみでなく、過去5年間遡って行なうこともできるのです。

ですから、過去医療費が多くて、医療費控除を受けられたのに、やり方が分からなくて還付申告をしておらず、後からしまった!と思っている人。

このような方も救済される余地があります。
(ただ、過去の書類を用意できるかどうかという問題はありますが・・・)
 

もちろん、過去5年間遡れるのは、その対象年度で申告をしてない場合です。
その過去の年度の申告をしていた場合には、更生の請求(基本的に過去※5年分)や嘆願書
(税務署にお願いする。) 
という別の手続で、還付をお願いするという立場となってきます。※H23年分以後の申告(H22年分までは過去1年)
 

なお、一番最初に申し上げましたが、この還付等を受けるための申告書を提出できる(任意)のは、あくまで、
 

2. 確定所得申告をしなければならない場合
3. 確定損失申告をできる場合

この2つに該当しない場合ですので、その点はご注意下さい。

確定所得申告をしなければならない場合(義務)で、申告書を提出しなかった場合には、「無申告」として、ペナルティーが課されます。

5.最後に

細かい要件などありますので、具体的には、税理士や税務署等にご相談下さい。

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